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涙なしには読めない笑いどころ

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「ビルマの竪琴」(原作版・竹山道雄著)より、
原住民に食べられそうになっている水島上等兵。

・・・ごめんなさい。

先日、ビデオで、映画・「ビルマの竪琴」を見ていた話を
ちらと書きましたが、恥ずかしながら原作は未読でした。

そんで、急に読みたくなったので今更ながら買って来て、
ここ数日、寝間に読んでは涙しておりました。

こんなん描いててどう泣いたんだとか言われそうですが。
これも知らなかったんですが、元は児童文学として書かれた
ものだったんですね。
そう言われてみれば、そんな文章なのかなあ、と思いながらも
大人が普通に読めるものでもありました。

映画版は、大筋も、場面場面も、ほぼそのままに、
ただ、視点は水島の動きを中心に据えるようなカタチに
なっていたのが原作を読んで分かりました。

で、映画版脚本では差し替えられた場面が、上のラクガキのような
状況に遭っていたところです。

映画では、停戦後もなお、「三角山」で抵抗を続けていた日本兵を
説得するよう命じられた水島は現地に赴きますが、談判虚しく
件の隊との交渉は決裂、その後、時間切れとて攻撃してきた
イギリス軍の砲弾に捲き込まれて負傷。

倒れているところを通りかかった高僧に助けられ、
その後、僧のところで養生して、僧が沐浴をしている間に
彼の法衣を盗んで、仲間の部隊が捕虜として収容されている
ムドンに向かいます。

この下りが、原作では水島を助けたのは、現地の
未開の民なんですね。
それが悪いことには、彼らはまじないの風習として、
お祭りの時に人肉を食う人々。
初めは知らず介抱され、御馳走され(遠慮して断ると怒りだすので
半ば仕方なく)してたんですが、祭りの日が来て段々その現地人に
話を聞いてみると「おまえを食べます」という話。

水島さん大ピンチ!

なんでも、食べられる前の儀式として、燃え盛るたき火の
前に寝かされ、大汗をかいているところを、手に手に
まんじゅうを持った民衆が、よってたかってソレを
水島の汗だくの肌になすりつけて前菜として食べまして、
その後で、メインディナーにされるのだとか。

しかしこのピンチも、水島は偶然の大風を利用して、
得意の竪琴で切り抜けます。
(竪琴を持っていることはゆるされていたらしいので
たき火の前で脚を縛られ寝かされている間も
水島は竪琴を抱いています)

さあいよいよ食べられてしまう!? というところで、
急に風が強くなり、原住民が祀っている精霊の樹が
ビュウビュウ鳴るので、彼らは急に脅えだします。
そこで、水島はしめたと竪琴を弾き、聞き及んでいた
精霊の名前を叫びます。
ビビりまくる原住民。もう、水島を食べるのはやめてしまいます。

その代わり、今度は酋長に
「オレの娘の婿になれ! でなきゃ食べてしまう」
と言われてまた困ってしまいます。

この・・・原住民大勢に、よってたかってまんじゅうを
なすり付けられる水島を想像すると・・・
ここだけは、ちょっと吹き出してしまいました。

原作では、水島の三角山以降の行動は、最後の章で、
彼からの手紙が読まれるまでわからないという構成なんですが、
それを読んでいる隊長や、読み聞かされている戦友たちも
ここで思わず笑ってしまうという描写があります。

・・・あ、ここは笑いどころでいいんですね、みたいな。

しかし軽く、ショックを受けました・・・
なんつースペクタクル大冒険が挟まれてたんだ!

ある意味では、ここら辺が子供をワクワクさせるための
児童文学式仕掛けだったりとか・・・? んなこたぁねえ?

でもって、このピンチを切り抜けた後は、また映画版と
同じ展開になります。
やっぱり、最後は泣けてしまいました。ええはなしや・・・
また、いろいろと考えさせられもします。

そーいや、戦記物にして南方の話と言えばもう、
水木しげる大翁のほとんど独断場なんですが(こちらはラバウル辺り)、
所々、水木サンのマンガ読んでる気分にもなりました。妙だな。

新潮文庫版で読みましたが、巻末には作中に出てくる歌の数々が、
ちゃんと譜面付きで載っていて、なかなか気が利いてます。

いやはや読書感想文にはまるでなってませんやね(笑)
COMMENT
し、知らなかった....(T_T)
わお~ん!!

し、知りませんでした!!
ご教示ありがとうございました!!
>Kimballさん
コメント有難うございますv

・・・私も今回読んで、初めて知りました(笑)
あとがきを読むと、著者はビルマには行ったことがなく、
また、これを書いている時には、ビルマから復員された方に
話を聞く機会もなくて、それでも集めた僅かな資料から、
その殆どを想像で書いたとのことで、執筆が終わってから
詳しい情景を聞く機会が出来、大体近似であるところ、
間違っているところがわかったようなことが書かれてました。

原住民の描写や、ビルマの「熱帯風」の情景は、
著者が訪れたことのある、台湾の南国情緒豊かな
南の端の方での見聞をアレンジしたものだそうです。

どうりで・・・と思いましたが、想像で・・・凄いなーとも。

元は、中国を舞台にするつもりが、中国と日本では
「共通の唱歌」がないそうで、イギリス兵との戦地になった
ビルマにしたんだそうです(「埴生の宿」や「蛍の光」など
イギリスなどには共通に歌われるものがあったから)。

歌を交わす所は、本当に泣けますね・・・
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